<link href="https://www.liberty-japan.co.jp/assets/front/css/icons.fallback.css" rel="stylesheet">
A button to close the app tray panel

リバティの遺産

冒険好きだったリバティの創業者 アーサー・ラセンビィ・リバティは、世界中から集めた美術品や布地などを販売する店をロンドンでオープンする計画を立てた時、街の通りに船を停泊させたいと夢見ていました。現在、6階建てのロンドンのチューダーストアでは、最先端のデザイン、思いがけないセレクト、世界中の優れた職人による美しい製品が航海に出るのを待っています。

1875年、アーサーは後に義理の父となる人から2000ポンドを借り、3人の専任スタッフと野心を持ってリージェント・ストリートに小さい店を借りました。

「私は既存のファッションを追いかけるのではなく、
新しいものを創造することを決意した。」

アーサー・ラセンビィ・リバティ

世界中から集められた美術品や布地、オブジェなどの製品は、日本や東洋に憧れていた当時の人々に評判となり、リバティはインテリアデザインやドレスなどに変化をもたらします。イタリアではアールヌーボーの時代を「リバティ・スタイル」とも呼ばれるほど影響を与えました。店はたちまち評判となり、アーサーはわずか18ヶ月足らずで借金を返済しました。

「リバティは詩人や画家、審美眼のある人々にとって
欠かせない店です。」

オスカー・ワイルド

アーサーは最初の夢を実現するために、1924年にグレート・マールボロ・ストリートに壮大な店舗を構えました。Edwin T. Hallとその息子 Edwin S. Hallが設計した美しいこの建物は、1922年に建築家のMessrs Higgs & Hillに198,000ポンドの予算が与えられ、古い3階建ての戦艦2隻分の木材を使用し建設されます。記録によると、24,000立方フィートを超えるの船の木材が使用され、デッキ部分は現在のショップの床となっています。ニューフォレストの樹齢100年のオーク材3040本を使用し建造されたHMSインプレグナブル号と、リバティの建物と同じ長さ・高さのHMSヒンダスタン号の2隻が使用されました。

クラフト感あふれる建築としてチューダー様式がリバイバル期を迎えていた1920年代に、3つのアトリウムを中心に設計されました。家の中にいるような気分を味わってもらえるように、それぞれのアトリウムは暖炉や家具を備えた小さな部屋で囲まれるように設計されました。職人気質のアーサー・リバティは、ロンドンのアーチウェイに家具工房を構えました。ローレンス・ターナーが経営するこの工房では、リバティのアーツ・アンド・クラフツ家具や、店内のいたるところにある緻密な彫刻が施されたパネルや柱などが作られていました。職人たちはアーサーのファンタジーを受け入れ、すべての装飾品を一点ものとして制作しました。

残念ながらアーサーは建物が完成する7年前に亡くなったため、彼の夢が実現するのを見届けることができませんでした。しかし、店舗エントランスにあるフラワーショップには彼の銅像が建てられ、アーサーの夢の国を訪れる人々を迎えています。

ロンドンのアイコンとして遺産に登録されているチューダーストアは、方向性のあるデザインや文化的なコラボレーション、刺激的なキュレーションで人気を博しています。リバティのデザインスタジオでは、45,000点ものアーカイブから見出したデザインを再描画したりと、手作業で美しいプリントを制作し今でもすべてのリバティの活動の中核を担っています。

  1. 船長室にあった木製のパネルに囲まれた窓には、ミニチュアのガラス絵が飾られています。
  2. 「シェイクスピアの盾」や「ヘンリー8世の6人の妻の肖像画」なども見逃せません。
  3. 古い階段には第二次世界大戦で命を落としたリバティのスタッフを偲ぶ彫刻が施されています。
  4. 店内のあちこちには木彫りの動物たちが隠れています。特に3階(日本の4階)の中央アトリウムで探してみてください。
  5. 1925年に建てられたキングリー・ストリートにあるセント・ジョージとドラゴンが描かれたリバティ時計の下に刻まれたある賢者の言葉に思いをはせてみてください。
  6. 1620年に巡礼者たちを新大陸へと運んだメイフラワー号の金色に輝く風見鶏を見て、別世界へと足を踏み入れてみませんか。高さは4フィート以上、重さは112ポンド以上あります。
  7. ヨーロッパで最も長いと言われているシャンデリア。ストア奥の階段に行き、4階(日本の5階)から下を見るか、または1階から見上げていただくと、その素晴らしさを体感していただけます。