サム・ワイルド

未来のデザイナーへの支援を行っているリバティは、新進気鋭のクリエーターをサポートすることを誇りに思っています。2021年春夏 リバティ・ファブリックスのコレクション「アトラス・オブ・ドリームス」では、新進気鋭のテキスタイルデザイナー、サム・ワイルドとコラボレーションしました。ケント州セブンオークスを拠点とする彼は、田園地帯に囲まれたタスカンピンクの自宅スタジオで仕事をしています。サムはロイヤル・カレッジ・オブ・アートで修士号を取得する前は、生物学と自然保護に焦点を当てた自然科学を専攻していました。「自然界の素晴らしいところは、自然界について学べば学ぶほど、その多くの不思議さに驚嘆することでしょう。」

作品を通じ絶えず海のテーマを再考しているサムに今回のコレクションでのコラボを依頼。陸と海を駆け巡る旋風のような旅であり、夢想家の想像の世界を表現したデザインが生まれました。

テキスタイルブランド「ヴェスペルティン」のインスピレーションは何ですか？
普段、私たちは身の回りにあるパターンをあまり気にすることはありませんが、それをチャンスの窓と捉えたらどうでしょうか？目の保養になり、幻想的な世界へ行くことも可能です。自分自身の中に浸り、学び、力を与えてくれます。
それが私の創作活動であり、インディーズブランドである「ヴェスペルティン」のすべてです 。私が作ったパターンに命を吹き込み、見る人を私の世界へと引き込みます。これらの世界が持つ臆することのない温かさと個性が、それを発見した人に子供の頃の不思議な感覚を新たにもたらしてくれることを願っています。

リバティ・ファブリックスとのコラボレーションはどのような経緯で実現したのですか？
RCAを卒業した2018年の夏、私は幸運にもTexSelectの受賞者になることができました。受賞インタビューの際、リバティ・ファブリックスのデザインディレクター、メリーアン・ダンクレーに作品をプレゼンする機会を得ました。メリーアンの明るく、温かく、リピートパターンへの愛情が私たちをすぐに打ち解けさせ、それ以来、彼女は私のメンターになってくれています。

ヴェスペルティン・ウェーブのデザインはどのようにして生まれたのでしょうか？
私が描いたイラスト「ビトウィーン シー＆スカイ」という別のリピートパターンから派生したものです。このイラストは世界中のカササギが海の波の上に群がり、星を渡った2人の恋人を再会させるための橋を形成したと言われている瞬間を描いた古い寓話「ザ・ブリッジ・オブ・マグパイズ」へのオマージュです。画風としては、江戸時代の巨匠である北斎と国芳の影響を受けました。彼らの象徴的な木版画の水の動きは、半滴の繰り返しを効果的に表現できるのではないかと考えました。また、波が打ち寄せるときの威嚇感を抑えるために、海の泡の端を丸くし、膨らむ水を陰影をつけてリボンのような質感にしました。

あなたの芸術的なプロセスはどのようなものでしょうか？
最初はアナログで、スケッチ、水彩画、ガッシュで迷宮のような地図を繰り返し描きます。その後、その作品をデジタル化し、アナログでの手描きの透明感を維持するために最善を尽くしています。このプロセスで最も重要なのは、デジタルを素材に変換することです。それがプリントされたテキスタイルであれ、壁紙であれ、動くイメージのインスタレーションであれ何であれ、見る人が作品を体験し、その作品と恋に落ちることを願っているからです。

あなたにとって「リバティ・ファブリックス」とは？
あまり知られていないかもしれませんが、私はRCAで修士号を取得する前は正式なアートの資格を持っておらず、3年以上原材料の取引の仕事をしていました。この間、仕事以外の時間は、ほぼ全ての時間を使って独学で絵を描いたり、クリエイティブな業界に没頭するためにできる限りのことをしていました。最後に働いていた金融では一番になりました。ランチタイムにはリバティ百貨店の生地売場へダッシュし、大胆なパターンと鮮やかな色の渦の中に迷い込んで、貴重な時間を過ごしました。私はグレーのスーツを着ていたので目立っていたと思いますが、スタッフはいつもとても親切で、私が欲しがっている生地を広げて撮影させてくれたり、クリエイティブな参考にしたりしていました。4年前にタイムスリップし当時のサムに「彼もいつかリバティファ・ブリックスの象徴的な遺産の一部になるんだよ」と伝えられたら、夢が叶ったような気分になったでしょうね...リバティ・ファブリックスのようなブランドのサポートのおかげで、かつては不可能な夢に過ぎなかった人生を送れています。