150年にわたり芸術、文化、デザインに捧げられてきた歴史が、今、書籍という形にまとめられました。作家であり文化史家、色彩の専門家でもあるカシア・セントクレアによる新刊『Liberty: Design. Pattern. Colour.』が、テムズ・アンド・ハドソン社より刊行されました。
{"module_name":"id08","layout_type":"","text1":"リバティのデザイン革新と芸術的キュレーションの世界における遺産を辿るこの画期的な書籍は、伝説的なリバティのアーカイブに深く切り込み、古今のプリントやデザイン、工芸品を収集。デザインの卓越性と文化的意義を紡ぐ物語としてまとめられています。\r\n\r\nその内容や編纂の背景を詳しく知るために、ベストセラー作家のカシア・セントクレアに話を伺いました。","textalign1":""}
リバティのデザイン革新と芸術的キュレーションの世界における遺産を辿るこの画期的な書籍は、伝説的なリバティのアーカイブに深く切り込み、古今のプリントやデザイン、工芸品を収集。デザインの卓越性と文化的意義を紡ぐ物語としてまとめられています。 その内容や編纂の背景を詳しく知るために、ベストセラー作家のカシア・セントクレアに話を伺いました。
{"module_name":"id05","layout_type":"","text1":"——『リバティのデザイン・パターン・色彩』をどのように表現しますか?"}
——『リバティのデザイン・パターン・色彩』をどのように表現しますか? {"module_name":"id08","layout_type":"","text1":"「リバティの創業150周年を祝うことがテーマでしたが、それだけでなくリバティの物語をテキスタイルの歴史にしっかりと根ざしたものにしたいと思いました。これは私にとってとても興味深いプロジェクトで、もちろんデザイン、パターン、色彩を軸にしています。これまでの著書も色彩やテキスタイルに関するものでしたので、この依頼をとても楽しみにしていました。チャレンジだったのは、このテーマをどうすれば読者にとって興味深く、かつわかりやすく伝えられるかを考えることでした。」","textalign1":""}
「リバティの創業150周年を祝うことがテーマでしたが、それだけでなくリバティの物語をテキスタイルの歴史にしっかりと根ざしたものにしたいと思いました。これは私にとってとても興味深いプロジェクトで、もちろんデザイン、パターン、色彩を軸にしています。これまでの著書も色彩やテキスタイルに関するものでしたので、この依頼をとても楽しみにしていました。チャレンジだったのは、このテーマをどうすれば読者にとって興味深く、かつわかりやすく伝えられるかを考えることでした。」
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{"module_name":"id05","layout_type":"","text1":"——リバティへの愛について教えていただけますか?"}
{"module_name":"id08","layout_type":"","text1":"「私の最初の仕事は雑誌業界でした。実はヴォーグハウスで働いていたのですが、そこはリバティの店舗から徒歩5分ほどの場所で、私にとってはまさに夢のような環境でした。初めての給料をもらったときのことを今でも覚えています。リバティに行って、その給料を全部ネックレスに使ったんです。それはいまでも持っていて、今も身につけています。リバティは、ロンドンで華やかな生活を送っている気分になりたいときに訪れる場所でした。でも、リバティとの思い出は幼少期にも遡ります。ほとんどの子どもたちと同じように、私も幼い頃にリバティの服を着ている写真があります。」","textalign1":""}
「私の最初の仕事は雑誌業界でした。実はヴォーグハウスで働いていたのですが、そこはリバティの店舗から徒歩5分ほどの場所で、私にとってはまさに夢のような環境でした。初めての給料をもらったときのことを今でも覚えています。リバティに行って、その給料を全部ネックレスに使ったんです。それはいまでも持っていて、今も身につけています。リバティは、ロンドンで華やかな生活を送っている気分になりたいときに訪れる場所でした。でも、リバティとの思い出は幼少期にも遡ります。ほとんどの子どもたちと同じように、私も幼い頃にリバティの服を着ている写真があります。」
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{"module_name":"id05","layout_type":"","text1":"——リバティはあなたの学術的な人生にどのような影響を与えましたか?"}
——リバティはあなたの学術的な人生にどのような影響を与えましたか? {"module_name":"id08","layout_type":"","text1":"「この本がとても刺激的だった理由の一つは、リバティが大きな美術運動と深く結びついていることです。例えば、イタリアではアール・ヌーヴォーが“スティーレ・リバティ”と呼ばれています。リバティは、アール・ヌーヴォーが海外で発展し、概念化される過程と密接に関わっています。さらに、リバティの創業者アーサー・ラセンビィ・リバティは、アーツ・アンド・クラフツや美学運動(エステティック・ムーブメント)といった幅広い文化運動の一員でもあり、ホイッスラーやロード・リートン、さらにはオスカー・ワイルドのような著名な芸術家たちとも交流がありました。ですので、色彩やテキスタイル、そして美術史について調査を進める中で、リバティの話題が何度も登場してきました。リバティはその世界の大きな一部なのです。」","textalign1":""}
「この本がとても刺激的だった理由の一つは、リバティが大きな美術運動と深く結びついていることです。例えば、イタリアではアール・ヌーヴォーが“スティーレ・リバティ”と呼ばれています。リバティは、アール・ヌーヴォーが海外で発展し、概念化される過程と密接に関わっています。さらに、リバティの創業者アーサー・ラセンビィ・リバティは、アーツ・アンド・クラフツや美学運動(エステティック・ムーブメント)といった幅広い文化運動の一員でもあり、ホイッスラーやロード・リートン、さらにはオスカー・ワイルドのような著名な芸術家たちとも交流がありました。ですので、色彩やテキスタイル、そして美術史について調査を進める中で、リバティの話題が何度も登場してきました。リバティはその世界の大きな一部なのです。」
{"module_name":"id05","layout_type":"","text1":"——リサーチの過程はどのようなものでしたか?"}
{"module_name":"id08","layout_type":"","text1":"「今回は比較的短い締め切りでしたが、荷造りのようなもので、与えられたスペースにできる限り詰め込むしかありませんでした。だからできるだけ多くの情報を詰め込もうとしました。リバティには素晴らしいアーカイブがあり、さらにウェストミンスター市のアーカイブにもリバティに関する資料が隠れているので、かなりの時間をそこに費やしました。そこで素晴らしい資料を見つけることができました。例えば1920年代には、スタッフがスタッフのために作った社内誌があり、リバティの初期の歴史について非常に興味深い内容が書かれていました。ある号では、1875年に店舗がオープンしたときから働いていて、1920年代にもまだ勤めていた人々へのインタビューが掲載されていました。こうしたリバティの歴史や文化について深く知ることができて、とても楽しかったです。」","textalign1":""}
「今回は比較的短い締め切りでしたが、荷造りのようなもので、与えられたスペースにできる限り詰め込むしかありませんでした。だからできるだけ多くの情報を詰め込もうとしました。リバティには素晴らしいアーカイブがあり、さらにウェストミンスター市のアーカイブにもリバティに関する資料が隠れているので、かなりの時間をそこに費やしました。そこで素晴らしい資料を見つけることができました。例えば1920年代には、スタッフがスタッフのために作った社内誌があり、リバティの初期の歴史について非常に興味深い内容が書かれていました。ある号では、1875年に店舗がオープンしたときから働いていて、1920年代にもまだ勤めていた人々へのインタビューが掲載されていました。こうしたリバティの歴史や文化について深く知ることができて、とても楽しかったです。」
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{"module_name":"id05","layout_type":"","text1":"——リサーチで一番驚いたエピソードは何でしたか?"}
{"module_name":"id08","layout_type":"","text1":"「リバティの歴史の中でも特にバーナード・ネヴィルという人物について知ることができて、とても楽しかったです。彼は1960年代後半から70年代初頭にかけて、リバティのデザインディレクター的存在で、本当に素晴らしい人物でした。非常に才能あるデザイナーで、広範な視覚的理解力を持っていました。ハンガリーの刺繍からジャズ音楽まで、さまざまなテーマでコレクションを作り出しました。また自身も収集家で、とても多様なデザインの目を持っていました。さらに彼は自称シナスタジア(共感覚者)で、色に対して少し独特な理解や感覚を持っていたのです。彼や彼の手がけたコレクション、そしてそれが60年代のロンドンの活気にどのように影響したのかを知ることは、私にとって新しい発見でした。」","textalign1":""}
「リバティの歴史の中でも特にバーナード・ネヴィルという人物について知ることができて、とても楽しかったです。彼は1960年代後半から70年代初頭にかけて、リバティのデザインディレクター的存在で、本当に素晴らしい人物でした。非常に才能あるデザイナーで、広範な視覚的理解力を持っていました。ハンガリーの刺繍からジャズ音楽まで、さまざまなテーマでコレクションを作り出しました。また自身も収集家で、とても多様なデザインの目を持っていました。さらに彼は自称シナスタジア(共感覚者)で、色に対して少し独特な理解や感覚を持っていたのです。彼や彼の手がけたコレクション、そしてそれが60年代のロンドンの活気にどのように影響したのかを知ることは、私にとって新しい発見でした。」
{"module_name":"id05","layout_type":"","text1":"——あなたの好きなリバティのプリントは何ですか?"}
{"module_name":"id08","layout_type":"","text1":"「もし人生でずっと持ち続けるとしたら、すぐに選ぶのはベッツィとその広がりを持つベッツィ・ファミリーです。本当にクラシックで、一目見ればそれがリバティだとすぐにわかります。またとても多様性があり、デザイナーがさまざまな方法でアレンジできます。クラシックであるがゆえに、常に新鮮さを保ち、デザイナーたちが新しい発見をできるのです。\r\n\r\nまた、デザイナーのハティ・スチュワートによる『ハティ・パーク』も大好きです。これは、たくさんの顔や舌、小さな遊び心のある要素が隠された、とてもユーモラスなフローラル柄です。遠目には典型的なリバティのフローラルに見えますが、近づくほどにアナーキーで挑発的、そして魅力的なデザインです。\r\n\r\nそしてもう一つ、選べないので三つ目を挙げます。アルシア・マクニッシュの『フラ・フラ』が大好きです。これは黄色、ピンク、オレンジ、ピーチ色が渦巻くように舞い踊る驚くべき柄で、とても美しく陶酔的で、エネルギーに満ちあふれています。」","textalign1":""}
「もし人生でずっと持ち続けるとしたら、すぐに選ぶのはベッツィとその広がりを持つベッツィ・ファミリーです。本当にクラシックで、一目見ればそれがリバティだとすぐにわかります。またとても多様性があり、デザイナーがさまざまな方法でアレンジできます。クラシックであるがゆえに、常に新鮮さを保ち、デザイナーたちが新しい発見をできるのです。 また、デザイナーのハティ・スチュワートによる『ハティ・パーク』も大好きです。これは、たくさんの顔や舌、小さな遊び心のある要素が隠された、とてもユーモラスなフローラル柄です。遠目には典型的なリバティのフローラルに見えますが、近づくほどにアナーキーで挑発的、そして魅力的なデザインです。 そしてもう一つ、選べないので三つ目を挙げます。アルシア・マクニッシュの『フラ・フラ』が大好きです。これは黄色、ピンク、オレンジ、ピーチ色が渦巻くように舞い踊る驚くべき柄で、とても美しく陶酔的で、エネルギーに満ちあふれています。」
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Hattie Park by Hattie Stewart
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——読者にとって、この本から得てほしい一番の気づきは何ですか? {"module_name":"id08","layout_type":"","text1":"「テムズ・アンド・ハドソンが本当に素晴らしい仕事をしてくれて、本そのものがとても美しく仕上がりました。クロス装の表紙も美しく、中にはリバティのプリントを見開きでたっぷりと楽しめるページがたくさんあります。それは私にとって良いことでもあり、ちょっと困ったことでもあるんです。本がより素敵になるのは嬉しいけれど、読者が美しいプリントに見とれて、文章を読まないんじゃないかと心配で(笑)。\r\n\r\nでも最終的には、リバティのプリントや歴史に対する理解と敬意が深まってくれたらうれしいです。そしてさらに言えば、リバティのプリントが、私たちの歴史、特にデザイン史とどのように結びついているのかという点にも目を向けてもらえたらと思っています。」","textalign1":""}
「テムズ・アンド・ハドソンが本当に素晴らしい仕事をしてくれて、本そのものがとても美しく仕上がりました。クロス装の表紙も美しく、中にはリバティのプリントを見開きでたっぷりと楽しめるページがたくさんあります。それは私にとって良いことでもあり、ちょっと困ったことでもあるんです。本がより素敵になるのは嬉しいけれど、読者が美しいプリントに見とれて、文章を読まないんじゃないかと心配で(笑)。 でも最終的には、リバティのプリントや歴史に対する理解と敬意が深まってくれたらうれしいです。そしてさらに言えば、リバティのプリントが、私たちの歴史、特にデザイン史とどのように結びついているのかという点にも目を向けてもらえたらと思っています。」
{"module_name":"id08","layout_type":"","text1":"『リバティのデザイン・パターン・色』(日本語版/税込3,360円)は、BNNより刊行され、2025年8月26日よりリバティ公式オンラインストアをはじめ、リバティ・ファブリックス取扱店や全国書店にて発売されます。【数量限定】の<特別版>は、2025年春夏コレクションより2柄のカットクロス付き!\r\n書籍の詳細は\u003ca href='https://bnn.co.jp/products/9784802513562'\u003eBNN公式サイト\u003c/a\u003eよりご確認ください。","textalign1":""}
『リバティのデザイン・パターン・色』(日本語版/税込3,360円)は、BNNより刊行され、2025年8月26日よりリバティ公式オンラインストアをはじめ、リバティ・ファブリックス取扱店や全国書店にて発売されます。【数量限定】の<特別版>は、2025年春夏コレクションより2柄のカットクロス付き! 書籍の詳細はBNN公式サイト よりご確認ください。