THE LIBERTY GUIDE TO PRIDE

リバティのファンとして有名なアイルランドの詩人兼劇作家は、かつて『ザ・ウーマンズ・ワールド』誌にリバティを「芸術的なショッパーに人気のリゾート地」と評する記事を寄稿しました。

この店の多様な伝統とボヘミアン・エレガンスに魅了されたワイルドは、文学活動とともに美的運動の先駆者でもありました。「芸術のための芸術」という哲学に基づくこの運動は、ヴィクトリア朝時代の既成道徳を否定し、美しいものの視覚的、官能的な特質を通して見出される喜びを強調しました。

こうした価値観はワイルドの私生活にも等しく反映され、ワイルドは仕事でも私生活でも「その名を口にする勇気のない愛」を頻繁に口にしました。同性愛の罪で裁判にかけられ投獄されたことは、最初の有名人裁判と言われるほど関心を集めました。

今日、ワイルドはLGBTQ+の歴史を象徴する人物として称えられ、2017年の「アラン・チューリング法」で死後恩赦された5万人の中に含まれています。英国リバティでは、ワイルドはリバティの物語に重要な影響を与えた人物であり、「芸術のための芸術」という彼の情熱を支持することを誇りに思っています。

著名な写真家アンガス・マクビーンは、リバティでそのキャリアをスタートさせました。1925年、彼はリバティのアンティーク部門に入社し、昼は修復技術を学び家具を扱い、夜は写真家としての技術を磨きました。

1932年、マクビーンはリバティを退社し、写真家への道を歩み始めます。「同性愛行為」で投獄された後、4年間はその軌跡を中断しましたが、写真家への復帰後、急速に支持を得るようになりました。20世紀を代表する数多くの作品の中でも、マクビーンはヴィヴィアン・リーのほとんどすべてのパフォーマンスを撮影し、1963年にはビートルズのファーストアルバムを撮影しています。

数多くのステージでのペルソナのおかげで、多くの人からジェンダーとセクシュアリティの流動性のアイコンとみなされているデヴィッド・ボウイは、自身のステージのペルソナを盛り上げるために頻繁にリバティに注目しました。「ジギー・スターダスト」、「アラジン・セイン」、「シン・ホワイト・デューク」などは、ボウイが作り上げた華やかで進化し続ける作品のひとつであり、それぞれが独自のアイデンティティとスタイルを持っています。

ボウイは、ロンドン出身のフレデリック・バーネットが「ジギー・スターダスト」という、彼の最初の、そして間違いなく最もよく知られたペルソナを形成したと認めています。繊細でありながら大胆で、無愛想なアンドロジニーを持つジギー・スターダストは究極のパフォーマーであり、当時のステージ・ルックの多くは、テクノカラーのリバティ・ファブリックスで作られました。

なかでもよく知られているのは、装飾が施されたプリントのキルティング・スーツです。ボウイはこのスーツを着て、1972年の『トップ・オブ・ザ・ポップス』で「スターマン」を披露しました。ボーイ・ジョージ、アダム・アント、ザ・クラッシュなどのアーティストがこのパフォーマンスを引用し、次世代のミュージシャンたちに多大な影響を与えたことから、このパフォーマンスは後に「80年代の発明」と呼ばれるようになりました。

現在、リバティ百貨店では、LGBTQ+デザイナーのコレクションを数多く取り扱っています。JWアンダーソンやスペインのラグジュアリーブランド、ロエベを手がけるアイルランド人デザイナー、ジョナサン・アンダーソンは、自身のクィアな背景がどのように作品に反映されているかについて、広く語ってきた一人です。

ジェンダーやクィア文化の流動性を探求するデザイナーとしての仕事と並行して、アンダーソンは以前から、ファッションがいかに多様性の向上やLGBTQ+の支援、クィアの歴史の共有に役割を果たせるかを主張してきました。

2021年に『Vogue Paris』に寄せた記事の中で彼は「クィアの人たちは、ファッションに関しては常にルールを破ってきたし、むしろ社会のルールを破るためにファッションを利用してきた。ファッションは、個性を試したり、自分のアイデンティティを鍛えたりする手段にもなるし、もっと感情的なレベルでは、服が保護的な役割を果たすこともあると思う」 とコメントしています。