フロリオグラフィ：花が表現する意味

赤いバラは愛を、蘭は美しさを象徴し、ワスレナグサは「私を忘れないで」という意味があるということはおそらくご存じでしょう。しかし水仙が報われない愛を意味することはご存じですか？スミレは白昼夢を意味することを？そして、水仙は一輪だと不吉をもたらすと考えられているが、実は一房全部だと幸運を意味します。リバティプリントのアーカイブにあるものも含め、想像できるほぼすべての感情を花で表現することができます。リバティで最も人気のある花柄に込められた本当の意味を知れば、あなたの気持ちを生地で表現する方法をみつけることが出来るかもしれません。フロリオグラフィ、別名花言葉を、あなたのこれからの #LibertyCraftClub の活動で、本心を伝えるためのガイドにしてみませんか。

花の愛好家なら、この言葉はすでにお馴染みかもしれません。神話、民話、叙情詩、戯曲には花の象徴がちりばめられていますが、それには理由があります。少し新時代的に聞こえるかもしれませんが、フロリオグラフィーはヴィクトリア朝時代からコミュニケーションに使われてきました。当時（密かな視線と言葉にならない憧れの時代）、花は極秘の暗号メッセージを伝えるために使われ、厳格な礼儀作法に支配された社会で本音を表現することを可能にしていました。例えば、片思いの相手には赤いバラを一輪贈る。しかし、相手が黄色のカーネーションを返してきたら、興味がないことが明らかになります。左にスワイプするほど単純なことではなかったようです。

その後数十年の間に、花言葉辞典は家庭用品となり、ひとつひとつの花の意味をカタログ化するようになります。そこで、リバティのデザインに登場する花々の中から、最も意味のあるものをいくつかピックアップしてみます。

Flowers for Love | 愛の花

赤いバラ｜赤いチューリップ｜赤いカーネーション｜ダリア

Flowers for Friendship | 友情の花

黄色いバラ | フリージア | アルストロメリア | 菊

Flowers for Sympathy | お悔やみの花

ユリ | 白いバラ | 蘭 | ポピー

Flowers for Gratitude | 感謝の花

ピンクのバラ | アジサイ | スイートピー | アイリス

おすすめアイテム：魅惑的なスリープウェア

ポピーの花は、平和、想像力、夢の中で伝えられるメッセージ、美、成功から死や眠りまで、あらゆるものを象徴する花として親しまれてきました。ポピーは、追憶の痛ましいシンボルとして、あるいは痛みを和らげる強力な鎮静剤としてよく知られいますが（それゆえ睡眠と関係があります）、古代神話や医学において重要な役割を果たしたという興味深い歴史もあります。

ヴィクトリア朝時代の人々は、この花の色によって様々な意味を持たせましたが、最も一般的なのは喪失と深い眠りを象徴する花として使われました。しかし、日本や中国の文化では、ポピーは情熱的で深い愛の象徴とされています。古代ギリシャ人は、ポピーを豊穣と強さの源と考え、ギリシャのスポーツ選手にポピーの種、蜂蜜、ワインを混ぜたものを摂取させ、パフォーマンスを向上させたといいます。伝説によると、ギリシャの神々は、ハデスが娘のペルセポネを誘拐した後、農業と収穫の女神デメテルにポピーを与えて眠らせたと信じられています。その後、彼女の足跡からポピーが芽生え、ポピーの女神として知られるようになります。夜の女神ニュクスと眠りの神ヒプノスも、ポピーの花のシンボルと関連しています。

おすすめアイテム：キュートな子供服

小さなデイジーには語ることがたくさんあります。子供の頃にデイジーチェーンを作った思い出から、デイジーが芽吹く初夏の兆しまで、デイジーはあなたを笑顔にする花でしょう。そして、彼らの陽気で晴れやかな顔を見ると、その象徴性は非常にふさわしいと考えます。デイジーという名前は、アングロサクソン語の「daeges eage」、別名「day's eye」に由来します。「デイジーのようにみずみずしい」という言葉を聞いたことがありますか？その由来はここにあります。

ヴィクトリア朝時代には、一度に7本のデイジーを踏むと夏が来たことがわかる言われ、春にデイジーの夢を見ると良い兆しがあり、冬に見ると悪い事がおこる前兆だと言われていました。このような伝説にインスパイアされたプリント、ドリームス・オブ・サマーは、咲き誇るデイジー、サクラソウ、ヤグルマギク、スイセン、ワスレナグサの見事な競演で、鮮やかな野生の草原を何層にも重ねて表現しています。

デイジーチェーンや「彼は私を愛している、彼は私を愛していない」というゲームなど、子供たちや子供のような無邪気さと重要なつながりがあり、デイジーを身に着けることは妖精による誘拐を防ぐとも考えられていました。北欧神話では、デイジーは愛や美、豊穣の女神の神聖な花として知られています。 このため、デイジーは出産、母性、新たな始まりを象徴するため、生まれたばかりの赤ちゃんを迎えるのにふさわしい花です。赤ちゃんを育てるために、あるいは、これから生まれてくる赤ちゃんのために、デイジーいっぱいのパッチワークキルトを作ってみてはいかがでしょうか。

おすすめシーン：夜のデート

時代を超えて愛される花であるバラには、国や文化を超えて多くの意味が込められています。 バラは誰に尋ねるかによって象徴するものが異なるだけでなく、色によっても意味が異なります。 バレンタインデーに感謝することになりますが、赤いバラほどその意味がよく知られている花はないでしょう。

赤いバラは、2月14日にロマンスと愛情の象徴として恋人やパートナーに贈られる花として有名で、一輪のバラでも十分ですし、大きな花束はさらに素敵です。ピンクのバラは感謝の気持ちを表し、思慮深い感謝の気持ちを表すと言われている一方、黄色のバラは友情を象徴し、白は無邪気さと純粋さを表すため、花嫁に人気があります。

古代ギリシャ神話に登場するバラの伝説は数多く、その結果、ローマ人はバラを美と愛のシンボルとしました。バラの香りが漂うなら、それはアフロディーテの季節に違いありません。アフロディーテは、愛、ロマンス、親密さ、そしてもちろんバラの古代の女神です。 アフロディーテ自身から影響を受け、2023 年秋冬の新しいプリント「アフロダイティーズ・ローズ」は水中に沈んだ薔薇のような錯覚を与えるデジタル加工を駆使して制作されました。なぜかって？女神が海から生まれたとき、岸に上がると砂からバラが咲いたからです。

おすすめのシーン：屋外のテーブル

もちろん、花と言えば真っ先に思い浮かぶのは桜でしょう。桜は世界で最も象徴的な花のひとつです。SAKURAとしても知られるこの優美な花は、特に日本では春のハイライトのひとつであり、文化的にも大きな意味を持っています。「花見」として知られる桜の鑑賞は、何世紀にもわたって日本で行われてきました。日本における桜の人気から、桜は花の象徴として最も広く受け入れられていますが、それだけではありません。

中国では、花はセクシュアリティや女性の美しさと結びついています。上海を拠点とする壁紙スタジオ、エミール＆チェンがリバティのために特別にデザインした「イースタン・トレリス」は、伝統的なシノワズリ柄に新たな解釈を加え、花、ベリー、ヒメウイキョウで飾られたロマンチックなトレリスが特徴です。

一言で言えば、あらゆる種類の花が春を象徴します。しかし、開花期があまりにも短いため、人生のはかなさを表すこともあります。花の美しさに息を呑むことは間違いありませんが、悲しいことにこれらの花は数週間で枯れてしまいます。もちろん、イギリスでもプラムの木に見られる繊細な白い花や、梨の木の丈夫な花など、果樹のさまざまなつぼみを見慣れています。濃いピンク色のつぼみが開いて甘いピンク色を見せるリンゴの花は良く知られている一方、レモンの木は一年中、白くて香りのよい可憐な花を咲かせます。ファブリックの上で一年中咲き続けるレモンの花のプリントを、フリルトリムを備えたテーブルクロスに仕立てれば、夏の始まりのおもてなしに最適です。